2021 年 6 月 7 日
東京 — Global Antibiotic Research and Development Partnership (グローバル抗菌薬研究開発パートナーシップ、以下「GARDP」)は、薬剤耐性菌感染症を克服するための取り組みに対する日本政府の継続的な資金拠出が決まったことをお知らせします。本資金により、GARDP は世界の健康と発展に最大の脅威をもたらす細菌感染症の新規治療薬の研究開発を進めていくことができます。
日本政府は、2021 年 4 月から 2022 年 3 月までの活動期間に対し、約 2 億円 (約 180 万米ドル) の資金拠出を発表しました。これは、日本政府が誓約した 2020 年から 2025 年までの GARDP への 10 億円 (約 900 万米ドル) の資金拠出の一部であり、日本政府は、この誓約の一環としてこれまで
にすでに 2 億円を拠出しています。
日本政府による資金は、新規抗菌薬の開発が急務であると世界保健機関 (WHO) によって特定された「優先的に対処すべき病原菌」に対する治療薬の研究開発を加速するために使用されます。これには、院内感染症、性感染症、および新生児感染症の治療開発が含まれます。資金はまた、必要とするすべての人が責任ある持続可能なかたちで、開発された治療薬を確実に入手できるようにするための活動にも使用されます。
薬剤耐性菌感染症により、全世界で毎年 70 万人が死亡しており、緊急の取り組みがなければ、この数は飛躍的に増加すると予測されています。また、薬剤耐性菌感染が放置された場合、2050 年までに世界経済に 100 兆米ドルの費用負担を課す可能性があることが示唆されています。
薬剤耐性菌は誰にでも感染する可能性がありますが、小児や高齢者、免疫不全の人々、保健システムが脆弱な国に住んでいる人々など、最も脆弱な人々が、この脅威による最初の最も深刻な犠牲となります。
「GARDP は、薬剤耐性菌の脅威が拡大する中、重要な役割を果たしています。世界の健康に貢献するため、公的および民間の両者が有するリソースを集結し、抗菌薬開発におけるリーダーシップを発揮しています。日本政府はその重要なミッション達成に向け、GARDP を継続的に支援していま す。」と厚生労働省 福島靖正 医務技監は述べています。
「薬剤耐性菌感染症の静かな世界的大流行 (サイレントパンデミック) に対処するための、厚生労働省を通じた日本政府の継続的な支援とコミットメントに感謝の意を表します。」と GARDP 代表のマニカ・バラセガラム (Manica Balasegaram) 医師は述べています。「この資金は、日本の国際保健におけるリーダーシップと、国連の持続可能な開発目標 (SDGs) の達成には、有効で、必要とするすべての人々が入手可能な抗菌薬提供のための緊急の行動が必要であることの認識を示すもので
す。」
GARDP について
Global Antibiotic Research and Development Partnership (グローバル抗菌薬研究開発パートナーシップ: GARDP) は、健康に最大の脅威をもたらす薬剤耐性菌感染症の新規治療薬を開発するスイスに拠点を置く非営利団体です。抗菌薬を必要とするすべての人が、有効で手頃な価格の治療を受けられるようにするため、2016 年に世界保健機関 (WHO) およびDNDi (Drugs for Neglected Diseases
initiative:顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ) により設立されました。2025 年までに薬剤耐性菌感染症を克服するための 5 つの新しい治療薬を開発することを目指しています。GARDP
は、ドイツ、日本、ルクセンブルグ、モナコ、オランダ、南アフリカ、スイス、英国の各政府、ならびに国境なき医師団 (MSF) および民間財団から資金提供を受けています。また、GARDP Foundation として法人登録されています。