プレスセンター

2020 年 11 月 4 日

Global Antibiotic Research and Development Partnership (グローバル抗菌薬研究開発パートナーシップ、以下「GARDP」) は、この度、理事に中谷比呂樹博士、理事会オブザーバーに世界保健機関 (WHO)より Hanan Balkhy 教授が就任したことをお知らせいたします。

中谷氏は公衆衛生における 40 年以上の経験を持ち、保健政策、国際保健、ヘルスサイエンスとテクノロジー分野での豊富な実績を有しています。厚生労働省勤務、 WHO 本部事務局長補を経て、現在は慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)特任教授、および大阪大学大学院招聘教授(公衆衛生学)などを務めています。

また、中谷氏は公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)代表理事、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)のシニアアドバイザーなど、国内外で多様な役職を担っています。

「GARDP の理事に就任したことを大変嬉しく思います。GARDP が健康上の緊急課題である薬剤耐性菌感染症に確実に取り組んでいけるよう、今後、戦略的アドバイスや公衆衛生の専門的見地から貢献できることを心待ちにしています」と中谷氏は述べています。

WHO の薬剤耐性(AMR)担当事務局長補の Balkhy 氏は、感染症、感染予防・制御

(IPC)分野で 20 年以上にわたる経験を有する小児感染症学の教授であり、また臨床医、150 以上の出版実績をもつ研究者でもあります。

Balkhy 氏は 2009 年~2019 年の間、サウジアラビアにて IPC および AMR の WHO協働センターを牽引し、また、サウジアラビア・リヤドの King Saud bin Abdulaziz保健科学大学 キングアブドラ国際メディカルリサーチセンターの初代感染症リサー

チユニット長に選任されました。同職において、多剤耐性菌や院内感染といった感染症研究を進め、チームを率いてきました。

「これまでにないほどに緊急に抗菌薬研究開発を進める必要があり、GARDP はその解決策の一つです。」と Balkhy 氏は述べています。「すべての人が薬剤耐性菌感染症に対する効果的な新たな治療を受けられるよう尽力する GARDP の活動を、理事会オブザーバーとして支援できることを光栄に思います。」

今回、中谷氏は理事増員による就任、Balkhy 氏は Soumya Swaminathan 氏の後任として WHO からの理事会オブザーバー就任となります。

「2 年間にわたり、GARDP 理事会オブザーバーとして多大な貢献を頂いた Swaminathan 氏に心より感謝申し上げるとともに、この度、中谷氏と Balkhy 氏を理事の一員にお迎えできたことをとても嬉しく思います。」と GARDP 代表のマニカ・バラセガラム医師は述べています。「お二人の専門性により、薬剤耐性菌感染症の静かなるパンデミックに立ち向かう GARDP は、その活動強化に向けた貴重な指針を得ることができます。」

GARDP は、2025 年までに薬物耐性菌感染症の喫緊の課題に対処する新たな治療を 5つ開発することを目指しています(5 BY 25 目標)。この5つの治療は、WHO により特定された、世界の健康に最大の脅威をもたらす優先的に対処すべき病原菌に焦点を当てるものです。

GARDP について

Global Antibiotic Research and Development Partnership(グローバル抗菌薬研究開発パートナーシップ:GARDP)は、健康上の最大の脅威となる薬剤耐性菌感染症に対する新規治療薬の開発に取り組むスイスの非営利団体です。住む場所にかかわらず、抗菌薬を必要とするすべての人が有効で手頃な価格の治療を確実に受けられるよう、世界保健機関

(WHO)と Drugs for Neglected Diseases initiative(顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ:DNDi)により 2016 年に設立されました。性感染症、新生児敗血症、成人およ

び小児の入院患者の感染症を中心に、2025 年までに薬剤耐性菌感染症を克服するための 5つの新しい治療薬を開発することを目指しています。GARDP は、ドイツ、日本、ルクセンブルグ、モナコ、オランダ、南アフリカ、スイス、英国の各政府、ならびに国境なき医師団(MSF) 、民間財団から資金提供を受けています。GARDP は GARDP 財団の名称で法人登録されています。