2020 年 7 月 9 日

ジュネーブ – Global Antibiotic Research and Development Partnership (グローバル抗菌薬研究開発パートナーシップ、以下「GARDP」) は、公衆衛生上の優先順位に焦点を当て、革新的な抗菌薬開発を加速させるために、本日、製薬企業 20 社以上が 10 億 US ドルを投資する発表をしたことを歓迎いたします。新たな抗菌薬開発における民間投資の減少とイノベーションの欠如が、薬剤耐性菌感染症に対する取り組みを無力にし、医療の提供を難しくする中で、この AMR Action Fund は創設されました。

「薬剤耐性により有効な抗菌薬が無くなることは、公衆衛生上の危機です。」と GARDP 研究開発ディレクターのSeamus O’Brien 博士は述べています。「資金は抗菌薬開発パイプラインの強化をもたらし、とりわけ優先順位の高い薬剤耐性菌感染症の治療開発につながります。本資金は健康上の甚大な脅威をもたらす薬剤耐性菌感染症と戦うため、必要性の極めて高い治療を開発・提供し、それらを必要とするすべての人に提供することを目指す GARDP の活動を補完します。」

本資金は新たな抗菌薬を開発する中小企業 (SMEs) に向けられ、臨床試験で必要となる多額の費用の支援に充てられる予定です。「しかしながら、我々は販売承認後の“死の谷 (valley of death)”にもとても憂慮しています。」と O’Brien 博士は述べています。「医薬品の承認取得は、パズルの最初のピースに過ぎません。次の最も重要なピースは、確実に医薬品が患者のもとに届けられ、最終的に命を救うことです。残念ながらこの重要なアクセスの段階において、現在の市場からの収益は十 分でなく、大幅な資金不足があり、それゆえ顧みられていません。」

必要とする人々が新規、および既存の抗菌薬を使用できないアクセスギャップが依然として問題となることで、より高い死亡率や医療費の増加を招いています。このため GARDP は後期臨床開発ステージに焦点を当て、治療薬の責任ある使用と低中所得国を含む、必要とするすべての人へのアクセス担保を目指しています。満たされていない臨床ニーズ、および小児に代表される薬剤耐性の影響を著しく受ける集団を対象として、公的および民間のパートナーとともに治療開発に取り組んでいます。

抗菌薬耐性は世界的な公衆衛生上の脅威であり、いずれの国やセクター、企業であっても単独で戦うことはできません。創薬から開発、製造、患者のアクセス担保に至るためには、官民パートナーシップが求められています。

「公的部門、とりわけ政府は、抗菌薬の開発支援を増やすだけでなく、治療薬の持続的な供給確保に向けた長期的かつ一層の支援が必要です。」と O’Brien 博士は述べています。「薬剤耐性菌感染症が次の世界的な公衆衛生上の緊急事態を招かないよう、我々は AMR Action Fund との協働 と、公的および民間部門との継続的な連携に大きく期待しています。」

迫り来る抗菌薬の危機に打ち勝つため、GARDP が設定した目標「5 BY 25」では、健康に対する最大の脅威をもたらし、新たな抗菌薬が緊急に必要であるとして、世界保健機関 (WHO) が特定した

薬剤耐性菌を対象に、5 つの新たな治療を 2025 年までに開発することを目指し、性感染症、新生児敗血症、および入院中の成人・小児の感染症に対する治療開発に取り組んでいます。

以上

GARDP について

Global Antibiotic Research and Development Partnership (グローバル抗菌薬研究開発パートナーシップ:GARDP) は、健康上の最大の脅威となる薬剤耐性菌感染症に対する新規治療薬の開発に取り組む非営利団体です。世界保健機関 (WHO) と Drugs for Neglected Diseases initiative (顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ:DNDi) によって 2016 年に設立され、住む場所にかかわらず、抗菌薬を必要とするすべての人が、有効で手頃な価格の治療を確実に受けられるよう設立されました。性感染症、新生児敗血症、成人および小児の入院患者の感染症を中心に、2025 年までに薬剤耐性菌感染症を克服するための 5 つの新しい治療を開発することを目指しています。GARDPは、ドイツ、日本、ルクセンブルグ、モナコ、オランダ、南アフリカ、スイス、イギリスの各政府、ならびに国境なき医師団 (MSF)、民間財団から資金提供を受けています。www.gardp.org

<報道関係問い合わせ先>

GARDP

Caleb Starrenburg

+41796400099

cstarrenburg@gardp.org

GARDP (DNDi Japan 内)中谷 香

+81 3 6258 0303

knakatani@dndi.org