2024.4.3

 既存の抗菌薬が効かない薬剤耐性(AMR)の微生物による感染症の増加が、国際的に大きな課題になっている。厚生労働省はAMRアクションプランを策定し、監視や感染予防、創薬、国際協力などの取り組みを進めているが、世界的には抗菌薬の不適切な使用などを背景に、AMRが広がりを見せている。日本での感染例は多くはないが、訪日外国人数は新型コロナウイルス感染症の世界的大流行以前に戻っており、対岸の火事と言ってはおれない状況だ。

 AMR対策が難しいのは、有効な治療薬が新たに求められる一方で、新規治療薬を開発しても適切に使用しなければ効かない菌が出てくることである。使用量を増やせないため、開発した企業は投資の回収が困難だ。